英ポンドのユーロ参加問題って、どうなったんだっけ?

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英ポンドのユーロ参加問題って、どうなったんだっけ?
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2000年の欧州通貨の統合によって「ユーロ」が発足してから、5年が経過した。トヨタ、日産、ホンダなどの自動車メーカーは、イギリスに生産拠点を有していることもあり、まだユーロに参加していない英ポンドのユーロ参加は、重要な経営問題の一つとなってきた。

2000年のユーロ発足直後には、「ユーロ安/ポンド高」の状況が続いたこともあり、日本車メーカー各社は、イギリス政府に対して、「ポンド高対策を講じなければ、生産拠点を他のヨーロッパに移す」と、半ば脅迫に近い申し入れを行った。

その結果、サンダーランド工場を持つ日産には、2003年と2004年で4500万ポンド(約90億円)の補助金が支払われた。

ところで、イギリス政府がユーロに参加する上で、超えなければならないハードルがある。まず、安定した経済成長や雇用に関する“5つの経済条件”を満たし、さらに国民投票で可決されなければならない。

すでに2003年6月に、“5つの経済条件”の審査が行われたが、そのうち1つしか満たしていないことがわかった。また、各種世論調査でも、イギリス国民の6-7割がユーロ参加に反対している。

このため、英ポンドのユーロへの統合は、早くても2007年とみられている。こうしてみると、英国内にある日本車メーカーの工場のユーロ圏への移転が進んでいるように思われるが、実際にはそうした事態は起きていない。

なぜなら、「ユーロ安/ポンド高」が叫ばれた時とは、事情が一変しているからだ。というのも、ユーロが発足した2000年から2002年までの3年間は、1ユーロ=0.57−0.65ポンドのレンジで推移したのに対し、2003年から2004年は、1ユーロ=0.65−0.72ポンドのレンジへと、つまり、「ユーロ高/ポンド安」へと移行している。

「ユーロ高/ポンド安」への変化によって、ここ2年間は、イギリスからのユーロ圏への輸出は、むしろ為替による恩恵を受けている。喉元過ぎれば……というわけではないが、イギリスに生産拠点があっても不満を感じなくなっている。もちろん、また「ユーロ安/ポンド高」になれば、「早くユーロに参加しろ」という声が、大きくなるのだろうが……。

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