押収車を奪還できず、証拠隠滅を図る…3人逮捕

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兵庫県警は12月28日、押収された盗難車を奪還しようと警察署内に侵入したとして、加古川市内に住む21歳の男ら3人を建造物侵入や器物損壊の容疑で逮捕した。3人は容疑を大筋で認めている。

兵庫県警・加古川署によると、建造物侵入や器物損壊などの容疑で逮捕されたのは、加古川市内に住む21歳の男ら3人。

この3人は今年8月下旬、神戸市内の駐車場から乗用車1台を盗み出し、自分たちの足代わりとして使用。普段は加古川市内のマンション駐車場に放置していた。

10月に入ってからこのマンションの住人が「住人のものではない、不審なクルマがいつも置かれている」と警察に通報。同署ではこれが8月に神戸で盗まれたクルマであると断定して押収。署内の駐車場に運び込んだ。

3人はこのクルマを警察署から奪還することを計画。10月29日の午後10時30分ごろ、同署駐車場の門扉を乗り越えて署内に侵入した。3人は合鍵を使ってクルマを始動しようとしたが、エンジンルームからはバッテリーが抜かれており、エンジンは掛からなかった。

このため、3人は奪還を断念。証拠隠滅のために破壊することを決め、近くにあった消火器を車内に噴射。指紋などが検出できない状態にしてから逃走した。押収したクルマの保管を担当する署員が車室内の損壊に気づいたのは翌朝だったという。

しかし、指紋などは押収時に検出されており、同署では間もなくこの3人を特定。逮捕に踏み切ったとしている。

押収したクルマからバッテリーを抜くというのは、警察署内に容疑者が侵入して同様の奪還を行うという事件が全国で相次いだため、兵庫県警が行っていた対策のひとつ。

だが、署内への侵入を許したことは間違いなく、警察では「県内の全警察署に対して、不審者の庁舎立ち入り阻止と収車管理を徹底させるよう指導したい」と、コメントしている。

《石田真一》

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