2001年以来続いているアメリカのインセンティブ競争だが、ついに“究極”とも言えるインセンティブが登場した。フォルクスワーゲンが、クルマを買った顧客に対し1年間無償で保険を提供する、というプログラムを開始したのだ。
このインセンティブが行われるのは、とりあえずイリノイとウィスコンシンの2州のみ。おそらくは顧客の反応を見るためのテスト運用だと思われるが、もし反応が良いようなら全国的に実施される可能性も充分にある。
フォルクスワーゲンによると、新車に対する自動車保険のプレミアの高さが、自動車購入の妨げになっているという。初年度の保険を除外することで、ディーラーに足を運ぶ顧客が増えるのではないか、という考えから生み出されたインセンティブだ。
アメリカでは保険未加入ドライバーが社会問題になっており、現在カリフォルニア州では自動車登録税を支払う際、保険会社からの電子登録で自動的に未加入を割り出す、などの方法もとられ始めた。それだけに、今回のフォルクスワーゲンの動きには業界の注目が集まっている。