ATM破壊犯、事前にパトカーのタイヤをパンクさせた?

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北海道警は26日、今月13日に石狩市内で発生した重機強盗殺人・ATM(現金自動預払機)破壊事件について、破壊されたATMが設置されていたショッピングセンターに最も近い場所にある交番に配置されたパトカーのタイヤが故意にパンクさせられていたことを明らかにした。

警察では犯人が事前に破壊工作した可能性が高いとしている。

北海道警・(札幌)北署によると、問題の事件は今月13日に発生している。同日の午前4時10分ごろ、石狩市樽川付近にあるショッピングセンターのATM(現金自動預払機)に異常が発生したと、警備会社から通報が寄せられた。

同署員が現場に急行すると、大型のショベルローダーがATMコーナーの壁を破壊していた。パトカーが接近したことに気づき、ショベルローダーは逃走を開始したが、この間に突然バックしたり、ショベルに入れた雪を撒き散らすなど、様々な妨害行動を行いながら、約4kmほど逃走した。

パトカーはその後も追跡を実施しようとしたが、途中でパンクして自走不能に。途中から合流した他のパトカーも吹雪のため、逃げるローダーを見失っていた。

ローダーは石狩市新港中央2丁目付近の市道に乗り捨てられているのが発見されたが、発見現場近くにあるローダーを所有している砂利運搬会社の事務所からは、56歳の従業員男性が什器で頭を複数回殴打されて死亡しているのが見つかった。

男性は配車係をしており、警察では何者かがローダーを奪うために男性を殺害。持っていたカギを奪ったものと判断した。

その後の調べで、最初にローダーを発見したパトカーは、タイヤを刃物のようなもので切り裂かれ、これが原因でパンクしていたことが判明した。

パトカーが配置されていた交番と、ATMが設置されたスーパーは約650m程度しか離れておらず、通報があった場合には真っ先に駆けつけることが確定的だったが、犯人がそれを予測した上で、追跡の防止を狙って事前にタイヤをパンクさせていた可能性もここにきて浮上してきた。

ただし、交番と隣り合った金融機関の駐車場に止めてあったクルマ2台も同様の被害を受けており、警察では偶発的な犯行の線も消えないとして、慎重に捜査を続けていく方針だ。

《石田真一》

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