若者は集団行動が嫌い…暴走族の数が激減

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警察庁は27日、2004年に全国の警察本部が確認した暴走族(集団暴走型)の暴走参加延べ人数は約9万3400人で、2003年よりも大幅に減少した。暴走族に関する110番の件数も減少しており、同庁では「暴走族は今の若者には合わなくなった」と分析している。

これは警察庁が明らかにしたもの。全国の警察本部が2004年に確認した集団暴走型の暴走族の数は、延べ人数で9万3438人となり、2003年の13万6155人と比較した場合、4万2717人減(31%減)となった。

また、暴走族に絡む110番通報の件数も8万7448件で、こちらは2003年と比較した場合には17.6%減。10万件を割り込むのは1988年以来、16年ぶりとなる。

暴走が少なくなっているのは、「暴走族自体が減少している」からと考えられている。昨年1年間に警察が活動を確認した暴走族組織は1063グループ。地方都市を中心に、依然として強い勢力を誇っているところもある。

しかし、構成員は前年比11.2%減の1万8811人で、新規に加入する人数よりも脱退する人数が大幅に上回ったため、グループとしての活動を維持できなくなった組織も多い。1グループあたりの構成員の平均値も18人となり、10年前の半分近くに落ち込んでいる。

この理由として警察庁では「組織の掟であるとか、厳しい上下関係を取り入れた組織的活動に今の若者は馴染まず、結果としてこれが暴走族の弱体化につながっているのではないか」と分析する。

その一方で単独もしくは2-3人程度でのゲリラ的な小規模暴走や、刑法犯罪で摘発される少年が増えてきており、少年非行=暴走族活動という枠組みとすることが難しくなってきた。

警察庁では「昨年11月の改正道交法施行により、集団暴走は警察官の現認だけで摘発可能となり、一定の効果を上げている。しかし、集団行動を嫌い、バイクを捨てた少年が単独で刑法犯罪に走る傾向は着実に増え続けており、今後はこうした面を対策する取り組みが急務になる」としている。

《石田真一》

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