国内ではホンダ『フィット』、日産『マーチ』をライバルとする『ヴィッツ』(新型が1日発表発売)だが、欧州戦略モデルという性格上、性能面ではフォルクスワーゲン『ポロ』、プジョー『206』など、欧州Bセグメントの強豪をベンチマークとしたという。
「ライバルモデルがリアサスペンションにトレーリングアームを使っているのに対して、ヴィッツはより簡便なトーションビーム。『ヴィッツ』が不利のようにも思えるんですが、いざ実車を乗り比べてみると、走行性能では互角に近い」(トヨタ関係者)
ベーシックカーであるにもかかわらず、全幅が5ナンバー枠いっぱいの1695mmというボディサイズを見てもわかるように、ヴィッツのディメンションは欧州車に近い。
欧州では旧型ヴィッツが品質の高さとかわいらしいスタイルなどが評価され、いまだ好調。「現地のフルモデルチェンジはもう少し先」(張富士夫社長)ということだが、新型は性能面でライバルと互角に渡り合うためのクルマ作りがなされているのだ。
「ベーシックカーという性格上、性能面で妥協した部分がないわけではありません。しかし、スターティングプライスが税込み105万円というリーズナブルな価格で、それよりはるかに高いライバルに迫る性能を実現できた。それどころか、静粛性や室内寸法など、ライバルに勝っている部分も多々あるという点をぜひ見てほしい」(トヨタ関係者)