7日、東京都品川区内の国道で、パトカーの追跡を受けていたクルマが猛スピードで逃走し、途中でクルマやバイク9台と相次いで衝突する事件が起きた。クルマは警察の包囲網を振り切って逃走しており、警察では軽傷ひき逃げ事件として捜査している。
警視庁・荏原署、同・池上署によると、事件が起きたのは7日の午後9時ごろ。品川区平塚1丁目付近の国道1号線をパトロールしていた荏原署・地域課のパトカーが濃色のスモークフィルムを全面に貼り付けたワゴン車を発見した。
パトカーは職務質問を行うため、マイクを使って停止を指示。ワゴン車は一旦これに従う姿勢を見せて路肩に停止したが、警官が歩み寄ってきた直後に急発進。スピードを上げて逃走を開始している。
途中から応援に加わった1台も加わり、パトカーは2台体制でワゴン車を追走したが、ワゴン車は100km/hを超える速度で逃走を続け、時には車列の合間を縫うように走った。
強引に通り抜けようとしたことを原因とする接触や追突、衝突が多発。信号待ちのクルマだけでなく、走行中のクルマやバイクなども犠牲となり、逃走ルートの4km区間で合計で9台が小破。5人が軽傷を負っている。
追跡は困難と判断したため、大田区南馬込付近で池上署のパトカーも待機したが、最終的にはこれも振り切られ、ワゴン車はそのまま姿を消した。
警察では軽傷ひき逃げ事件として捜査を開始。ナンバーの照会などを進めているが、偽造や盗難の可能性もあり、特定には困難も予想される。