1枚8万円、偽造免許証を販売

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警視庁は8日、パソコンを使って偽造した運転免許証をインターネット上で販売していたとして、東京都江戸川区内に住む男を有印公文書偽造容疑で逮捕した。

男が販売した偽造免許証を使った客が交通違反の摘発を受けたことによって発覚している。男は偽造と販売の容疑を大筋で認めているという。

警視庁・交通捜査課によると、有印公文書偽造の容疑で逮捕されたのは、江戸川区内に在住する31歳の男。

この男は自己所有のパソコンやスキャナなどを駆使し、昨年7月ごろから運転免許証の偽造を始め、インターネット上の掲示板に「免許作成します」などのメッセージを投稿。これに応じた十数人の客に対し、1枚8万円で販売していたとみられる。

男は客から顔写真を郵送させ、本物の免許証をベースにパソコンを使って記載内容の変更を行い、偽造免許を作り上げていた。受け渡しの際については依頼者への手渡しを絶対条件としており、代金もこのときに受け取っていたらしい。

偽造された免許は、いわゆるゴールド免許の金色部分が黄色に見えたり、実物よりも多少薄いなどの特徴があったが、瞬間的には偽造と見ぬけないほど精巧なもので、男も「今までのクレームなし」と掲示板上で豪語するほどの出来だった。

だが、この免許証を購入した23歳の男が昨年8月に交通違反の摘発を受け、この際に偽造された免許証を使っていたことが発覚。この件を捜査する過程で偽造免許証を販売する男の存在が秋らかになった。

取り調べに対し、男は「悪用されるだろうことは認識していたが、興味半分とカネ欲しさから偽造した。警察はインターネット関係の捜査を行わないだろうし、階層をたどるスキルも持ち合わせていないから発覚しないだろうと思っていた。販売した人物から発覚するとは思わなかった」などと供述している。

警察では男が購入者と直に接触し、手渡しするという行動を行っていた背景には、客の顔や素性をチェックすると同時に、個人情報を担保にする。あるいは現金をやり取りする記録を口座上に残さないなどの狙いがあったものとみて、男を厳しく追及する方針だ。

《石田真一》

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