チャイルドシートは「正しく装着する」ことで安全性を発揮するアイテムだ。だが、この「正しく装着」というのは意外に難しいものなのだ。
自動車事故対策機構やJAFの調査でも、「正しい方法で装着されていないシート」が数多く見つかっている。誤った取付方法は安全性を損ない、子供の命にも関わってくる。
チャイルドシートを正しく取り付けるためには、その方法を熟知する必要がある。取付方法をわかりやすく表現した取扱説明書は必要不可欠だが、適切に説明されているかどうかもチャイルドシートアセスメントでは評価の対象になっている。
これは“使用性評価試験”と呼ばれるもので、「取扱説明書がわかりやすく書かれているか」、「本体にシート取付方法や、子供の乗せ方を説明するステッカーなどは貼り付けられているか」、「リクライニングや回転機構はわかりやすいか」など、1シートあたり平均24−25の項目について、複数人でチェックを行う。
チェックはシートを箱から取り出す時点から開始。チャイルドシートを実際にクルマに装着、子供を着座させるところまで続く。報道公開で行われたのはデモなので、説明書のチェックは省かれたが、本体チェックだけでも「かなり細かいな」という印象を持った。
メーカーによって多少の差異はあるものの、説明書や本体に貼り付けられたステッカーの記載内容を充実化させるという動きは確実に進んでおり、調査する側としてもチェックすることの意義が感じられる部分だという。