【ミシュラン チャレンジ・ビバンダム リポート】その4 140台におよぶ最新エコカーの大試乗会…河村康彦

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【ミシュラン チャレンジ・ビバンダム リポート】その4 140台におよぶ最新エコカーの大試乗会…河村康彦
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しかし、そんなかしこまった座学よりも、個人的に興味深かったのはやっぱり“実技”=すなわちテストドライブのほう。何しろこのイベントのために世界から持ち寄られた試乗車は、2輪に4輪、乗用車にトラック、そして市販モデルから世界初公開というプロトタイプまで含めてじつに140台に及ぶというからそれは壮観なのだ。

ちなみに、ミシュランの太っ腹(?)なところは「試乗車は、ミシュラン・タイヤを装着しているか否かは問わない」という点にもある。そんなミシュラン自身は、PSIとの共同開発によるという、前輪にインホイールモーターを採用した燃料電池プロトタイプ車と、同じくインホイールモーターを4輪に採用し、さらに独自開発のアクティブサスペンションを装着して自在な姿勢制御を可能とする「ガソリンエンジン駆動式の発電機を備えた電気自動車」の2台を目玉的な存在として出展。

じつはミシュランは、タイヤというのはクルマの運動性能を支配する一部のパートでしかないという認識を強く抱くメーカー。それゆえ、このメーカーがサスペンションそのものにも強い興味を抱いているというのは知る人ぞ知るところなのだ。かつてフランスの同社研究・開発センターを訪れた折に、「ミシュランでは世界の目ぼしいニューカーが発売された場合、それを手に入れてサスペンションを徹底的に検証し、その上で“タイヤでできることとできないこと”の判断を行なう」と耳にして驚いた経験がある。

もちろん、このミシュランの2モデル以外のクルマたちも、ここに持ち込まれたのは何らかのカタチで、将来に向けての“エコカー”を意識したものばかり。燃料電池車やハイブリッド車、バイオディーゼル車などひと目でエコカーとわかる(?)クルマもあれば、直噴システム採用のガソリン車や単なる(?)ディーゼル車など、もはや街なかでお馴染みのモデルも多数アリ、というのがかえってユニーク。

そしてこの試乗会のさらに凄いところは、大型バスやレーシングマシン(ディーゼルエンジン搭載!)など一部の例外を除くと、その大半のテストドライブを自らの手で行なえてしまう点にある。余りの台数の多さにそれぞれのテスト時間はわずかとはいえ、F1レースを開催したばかりの真新しいサーキットの本コースを走ることができるというだけでも、それは大いに貴重な経験であった。(つづく)

《河村康彦》

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