逆走を認識しつつ継続…75歳の男を書類送検

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2004年、静岡県浜松市内の国道で、逆走した乗用車が順走していたクルマと正面衝突し、4人が死亡したという事故について、静岡県警は9日、逆走車を運転していた75歳の男を同日までに業務上過失致死容疑で書類送検した。

静岡県警・浜松中央署によると、この事故は2004年8月22日に発生している。同日の午前6時40分ごろ、浜松市坪井町付近の国道1号線・浜名バイパス上り線で、右側(内側)車線を順走していた29歳の日系ブラジル人男性の運転する軽自動車と、ここを逆走してきた乗用車が正面衝突した。

この事故で双方のクルマは大破し、軽自動車側に乗っていたいずれも日系ブラジル人の男女4人が頭などを強く打って死亡。逆走車を運転していた75歳の男性も腰骨を折る重傷を負っている。

なお軽自動車を運転していた男性は後に無免許運転だったことが判明。被疑者死亡のまま、道路交通法違反容疑で書類送検されている。

いっぽう警察では逆走した男のケガの回復を待って本格的な取り調べを開始したが、この際に男は「逆走だということはわかっていた」と供述。極めて早い段階から逆走を認識していたことを認めた。

男は現場から2kmほど離れた浜松市篠原町付近にある篠原インターチェンジの上り線出口を入口と誤認して進入。そのまま逆走を開始した。

順走車と何度かすれ違ったことや、自分と同方向に向かうクルマが中央分離帯を挟んだ隣のレーンを走っていることに男は気づいたものの、その場で停止するのではなく「早く走り抜けて次のインターで降りた方が安全だ」と考え、70km/h前後の速度を保ったまま逆走を続けた。この結果、順走車と事故を起こした。

警察では逆走を認識しつつ継続したことを重大な過失と判断したが、男が高齢であることから逮捕はせず、任意での取り調べを続けていたと説明している。

《石田真一》

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