栃木県は3月31日、職場の元同僚女性につきまといを行い、タイヤをパンクさせるなどの嫌がらせを行ったとして、器物損壊罪で逮捕・起訴されて現在も公判を受けている、総務部市町村課に所属し、主査職にあった41歳の男を同日付で懲戒免職処分にした。
この男は2004年10月20日の午前10時45分ごろ、栃木県宇都宮市戸祭元町内の駐車場に侵入。以前、栃木県庁の同じ職場に勤務していた30歳代の女性が所有する乗用車のタイヤ4本に千枚通しのような鋭利な刃物を使って穴を開け、パンクさせた疑いがもたれている。
被害を受けたクルマを所有する女性は昨年8月以降、同様の被害を5回受けており、警察に相談。女性のクルマだけが被害を受けていることから、何者かがこの女性のみに対する嫌がらせをしているものと判断した。
警察では嫌がらせ目的の事件として捜査を開始していたが、同日の夜になってから、被害者の元同僚で、41歳の男が上司に連れられて出頭。犯行を容認したために器物損壊容疑で緊急逮捕している。
男は被害に遭った女性に一方的な好意を抱き、「何か困ったことがあったら相談してください」と告げていたという。しかし、女性が自分を頼ってくれないことに腹を立て、タイヤをパンクさせたり、下着を盗むなどの犯行を繰り返していた。
県は逮捕後も処分を保留していたが「犯行への関与は間違いない」として年度末で懲戒処分を実施。直属の上司である市町村課の課長にも管理監督責任があると判断。文書戒告処分にしている。