19日、宮城県仙台市太白区内で男性が階段から突き落とされ、男に現金を奪われる事件が起きた。男は逃走途中にパトカーの追跡を受け、この際に他車と衝突する事故を繰り返したが、事件発生から45分後に住居侵入の現行犯で逮捕されている。
宮城県警・仙台南署によると、事件が起きたのは19日の午前8時20分ごろ。
仙台市太白区東中田1丁目付近にあるマンションで、このマンション内にある会社に出勤しようとしていた41歳の男性が、階段で見知らぬ男にいきなり突き飛ばされて転落した。
男は倒れていた男性に近づき、現金30万円あまりが入った財布を奪い、そのままクルマで逃走した。
被害を受けた男性が警察に通報。警察では男が逃走に使用した車種とナンバーを手配し、捜索に当たったが、事件発生から約20分後の午前8時40分ごろ、国道4号線で該当のクルマを発見。職務質問を実施するために停止を命じた。
しかし、クルマはこれを無視して逃走を開始。朝の混雑を迎えていた道路を縦横無尽に走り回った。クルマは猛スピードで走行したり、対向車線を暴走するなどしたため、一般の車両を相手に接触や衝突などの事故を繰り返し、合計8台が被害を受けている。
途中からは県警のヘリコプターが追跡に参加。上空から位置を把握したが、男のクルマは国道4号線を南下し、名取市内に入っていることがわかった。
男はアパートに逃げ込んだが、ヘリコプターは空からパトカーを誘導。駆けつけた警官が男を住居侵入の現行犯で逮捕した。
逮捕されたのは35歳の男で、警察では男性に暴行を加えて財布を奪った強盗傷害、逃走途中で当て逃げを繰り返した業務上過失傷害や道路交通法違反（ひき逃げ）容疑でも取り調べる方針だ。