日本では『iPod』連携オーディオの新製品が花盛りとなっているが、韓国では「MP3はCDに焼けば良い」という風潮なのか、CDに収録したMP3やWMA(Windows Media Audio)を再生できるヘッドユニットが大人気のようだ。
2DINサイズのCD6枚チェンジャーなどもラインナップされており、長時間のドライブでもノンストップで音楽を楽しめることを売りにしている。新製品の提案もこの流れに沿ったものなのだが、その中でも異彩を放っていたのはヒュンダイオートネットが出品していた試作機。
1DINサイズのヘッドユニットで、フロントマスクにはブルーに輝く有機ELを配置。左側のボリーュムスイッチと右側のジョイスティック以外に突起物はなく、ボタン類はすべてタッチパネルとなっている。日本人の目から見ても「カッコいい」といえる一品。
そしてこれ、実はHDD(ハードディスク)オーディオなのだ。30GB容量のHDD、MP3/WMA再生可能のCDドライブ、ラジオチューナーを備えており、CDをリッピングすることはもちろん、ラジオの録音までできてしまう優れモノ。
それだけなら「日本にもあるじゃん」という感じなのだが、実はUSBポート2基(USB2.0とUSB1.1)を本体に備えており、ストレージとして認識されるUSBメモリーを接続すると、MP3とWMAのデータを自動的に選別し、本体HDDとデータのやり取りができる。パソコンとケーブルで接続した場合には、オーディオ本体が外部ストレージ(ディスク)として認識されるようだ。
この「ストレージとして認識されるUSBメモリー」というのが実に巧妙で、USBでデータ転送するタイプのMP3オーディオは本体側から「メモリー」として認識される可能性が高い。普段聞いている音楽をそのまま車内に持ち込めるという点ではiPod連携オーディオにも劣らない。著作権の問題はつきまとうが、気軽さという面ではこちらが勝る。
日本国内で販売しているMP3オーディオの大半は韓国メーカー製だが、その普及率も韓国ではかなりのもの。こうしたオーディオが売れる下地というのは充分にある。ただし、現時点では発売時期は未定だという。