【ダイハツ アトレーワゴン創った人】その3 先代の反省がクルマを進化させた…阪本和俊エグゼクティブチーフエンジニア

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【ダイハツ アトレーワゴン創った人】その3 先代の反省がクルマを進化させた…阪本和俊エグゼクティブチーフエンジニア
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「先代『アトレーワゴン』がデビューしたときは、軽自動車の規格改正の直後だったので、ほぼ同時期に各社がフルモデルチェンジを行ないました。そのとき発売した先代は、正直なところ多少パッケージングでは劣っている部分もありました」と語るのは、新型アトレーワゴンのチーフエンジニアを務めた阪本和俊さん。

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阪本さんは先代アトレーワゴンの企画開発にも参加。その後、2002年からは新型のチーフエンジニアとなった。その経験から先代の反省を酌みいれ、新型ではパッケージングが大幅に進化している。

「先代はAピラーに傾斜が付いていたので、室内を広くするのが難しくなりました。その反省を踏まえて新型はAピラーを立たせ、さらにインパネを薄型化することで運転席を前に設置することができたので、室内は大幅に広くなりました」

「また、エンジンは67度も傾けて搭載しています。これは先代も同じなのですが、エンジンルームをより小さくすることで、乗降性を高めています。新型の開発では、今まで足りなかったことがわかっていたので、それらを潰していくことで優れたパッケージングを作り上げることができました」と語る。

他社に先駆けて新規格第2世代のフルモデルチェンジを行なっただけあり、新型アトレーワゴンは最新のパッケージングを身につけている。ただし、いずれライバルメーカーもフルモデルチェンジを行なう。そのときにはどう応えるのだろうか。

「もちろんほかのメーカーもこのクルマを研究して、これを上回るものを出してくるかもしれません。そのときには、こちらも他社のモデルを勉強させてもらい、すぐにリカバリーしていきたいと思います」と謙虚なコメントを残してくれた。

先代での反省点を踏まえ、ライバル車を凌ぐ性能を手に入れた新型アトレーワゴンの開発をまとめた阪本さんの表情には、新型を作り終えた自信とともに、追従してくるライバル車への緊張感も垣間見れた。だが、今後ライバル車が発売されたとしても、阪本さんなら、すぐにその上を行く軽自動車を開発してくれそうな気がする。阪本さんは、そんな期待感を抱かせてくれる人だった。

《岡島裕二》

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