神戸市交通局は24日、神戸市西区内の営業所に所属する市営バスの運転手が終業後の車内点検を怠り、女性の乗客1人を車内に取り残したまま施錠し、駐車場に止めたバス車内に放置するトラブルを起こしていたことを明らかにした。
女性客は翌朝に車両点検に訪れた別の職員が発見したが、名乗らずに立ち去ったという。
神戸市交通局によると、このトラブルが発覚したのは24日の午前6時ごろ。神戸市西区竹の台1丁目付近にある市営バス・西神営業所で、車両整備担当の職員がバスのチェックを行っていたところ、車内に20歳代後半から30歳代前半とみられる女性がいるのを発見した。
女性は職員に対して「寝過ごしてしまい、午前3時ごろに目を覚ましたら車庫に止まっていた。携帯電話の電池も切れていたし、カギも掛かっていたのでそのままいました」と話し、「念のため病院に行きましょう」と勧める職員に対しては「体は何ともないので大丈夫です。ご迷惑を掛けました」と言い残し、名乗らず立ち去ったという。
このバスは前日(23日)の深夜、56歳の男性運転手が西神中央駅−かすがプラザ間の最終便を担当後、午後11時20分ごろに営業所まで戻ってきていた。
通常は帰着後に車内の点検を行い、その後に施錠して車両を離れることになっているが、運転手はこれを怠り、そのまま車両を離れてしまったため、乗客の寝過ごしに気がつかなかったとみられる。
同局では同様のトラブルがこれまでに2件発生しており、今回が3件目。いずれのケースでも点検の怠りが原因とみられている。
このため、同局では最終便を担当していた運転手から事情を聞き、この運転手に対して何らかの処分を実施する方針だ。