1歳児を車内放置・死亡、パチンコ両親を送検

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今年5月、パチンコ遊戯中に駐車場に止めたクルマの車内に1歳の男児を約5時間に渡って放置し、熱中症で死亡させた両親(父28歳、母21歳)について、熊本県警は6月28日、2人をいずれも重過失致死容疑で書類送検した。

熊本県警・熊本東署によると、問題の事件は5月14日に発生している。

同日の午後4時ごろ、熊本市内の病院から「心肺停止の状態で搬送され、死亡が確認された1歳の男児に熱中症の疑いがある」との通報が寄せられた。

病院に駆けつけた同署員が両親から事情を聞いたが、当初2人は口を揃えて「家で体調を崩しているのを見つけた」などと供述。

しかし、当日の行動を問われたところで返答に詰まるなど、不審な様子が見られたことから追及したところ、最終的には「パチンコで遊んでいる歳中、駐車場に置いたクルマの中に寝かせていた」と、車内放置の事実を容認した。

この日、2人は午前10時ごろに熊本市内のパチンコ店に出向いたが、この際の天気がくもりだったことから、駐車場に止めたクルマに男児を残し、そのまま店内に入った。

当初、母親は1-2時間毎に様子を確認するつもりでいたというが、実際にはパチンコに熱中。午後3時すぎにクルマに戻るまで放置していた。

クルマの窓は締め切られた状態だったが、この日は熊本市内で摂氏26.9度の気温を記録。数値から推測される車内温度は同60度を超えていたとみられる。

2人はクルマに戻った段階で男児の異常には気づいたものの、その場で通報せず、自宅に戻っている。

警察では「一度、自宅に戻った」という点を重視。医師の「早い段階で蘇生が行われていてれば助かった可能性もあった」という所見もあり、極めて重い過失が生じたと判断。2人を重過失致死で書類送検することを決めた。

《石田真一》

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