高速道路から飛び降り自殺

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9日、兵庫県加古川市内の山陽自動車道下り線を走行していたタクシーの運転手から「乗客の男性が飛び降りた」との通報が警察に寄せられた。男性は同道の約15m下を通る農道に飛び降りていて、発見当時すでに死亡していた。

兵庫県警・高速隊、同・加古川署によると、事件が起きたのは9日の午前11時45分ごろ。

加古川市上荘町付近の山陽自動車道下り線を走行していた52歳のタクシー運転手から「乗客の男性がクルマを降りて走り出し、フェンスを乗り越えて下に飛び降りた」との通報が寄せられた。

通報を受けた高速隊が山陽道の現場に、同じ地点の道路外には加古川署員が急行。周辺の捜索を行ったところ、山陽道の高架橋から約15m下にあたる農道に男性が倒れているのを発見、救出しようとしたが、すでに死亡していた。

所持品などから、死亡したのは山口県岩国市内に本籍のある36歳の男性であることが判明している。

この男性は同日の午前8時ごろ、JR名古屋駅前からタクシーに乗車。「山口県方面に向かって走ってくれ」と言ってタクシーに乗りこんだ。

タクシーの運転手は「山口なら新幹線の方が早い」と言ったが、男はこれを譲らずにいろいろな言い訳をして現地に向かってくれるように懇願した。

男は車内でずっと寝ていたが、現場の手前付近で起きだして「死にたい」などと口走った。ドアを開けようとするので運転手がこれに驚き、制止するために路肩に停車したが、停止した直後には男性は車外に飛び出して、高さ約80cmのフェンスを乗り越え、そのまま飛び降りていったという。

警察では山口県警に連絡を取り、家族に対する身元照会を実施。自殺したものとみて、動機についても調べを進める方針だ。

《石田真一》

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