暴走族に追突殺人、暴力団が組織的に関与か?

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9日、栃木県宇都宮市内の国道で、集団暴走に参加していた少年のバイクに乗用車が追突。このバイクに乗っていた2人が死傷した事故について、栃木県警は12日、宇都宮市内に在住する18歳の指定暴力団組員の少年を殺人と殺人未遂の疑いで逮捕した。

栃木県警・交通指導課、同・宇都宮東署によると、問題の事件が起きたのは9日の午前0時30分ごろ。

宇都宮市平出工業団地付近の国道4号線を集団で暴走していたバイクに対し、後方から乗用車が接近。最後部付近を走行していた1台に対して執拗に追突を繰り返した。

当初は速度差がほとんど生じない状態での追突だったが、一度後方に下がってから加速して100km/hを超える速度で追突。バイクは追突された弾みで転倒し、乗っていた2人が路上に投げ出された。

この事故でバイクの後部に同乗していた16歳の少年が全身を強く打ち、収容先の病院で約8時間後に死亡。運転していた16歳の少年も打撲などで重傷を負っている。2人ともバイクの免許は持っていなかった。

警察では事故の目撃者の証言から逃げたクルマを特定。宇都宮市内に在住し、指定暴力団の組員である19歳の少年が容疑に関与した可能性が高いとして任意で事情を聞いていた。その結果、この少年が容疑を大筋で認めたため、殺人と殺人未遂容疑で緊急逮捕している。

取り調べに対して少年は「殺すつもりは無かったが、自分のやったことだから罪は受け入れる」と供述しているという。

ただし、目撃情報ではクルマには他の人物が複数乗っていた可能性も高く、事件自体が暴走族に対する上納金要求のトラブルや、対立する他のグループからの要請で行われた可能性も極めて高いと考えられる。

警察ではこの少年がかつて所属していた暴走族グループや、現在所属する暴力団との組織的関与も視野に入れ、慎重に捜査を行っていく方針だ。

《石田真一》

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