【緊急連載】道路公団談合---予定価格の95%で落札、官製談合

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公取委などの調べによると、国発注の橋梁工事では、かつて古参メーカーで構成する紅葉会と後発メーカーで構成する東会という2つの談合組織で、受注を調整していた。それが1991年に元総会屋が談合組織のメーカーを脅迫したことから2つの組織は解散した。

その後、業者主導による談合を行っていたものの、調整がうまく行かず、三菱重工の顧問に天下っていた元建設省道路局長が主導する形で、旧紅葉会がK会、旧東会がA会に名称を変えて談合組織が復活、過去の受注実績をもとに工事を割り振っていた。

公取の刑事告発の対象となった国土交通省の関東、東北、北陸の3地方整備局発注の予定価格5億円以上の大型工事では、2003年度の予定価格に占める落札価格の割合は95.2%、2004年度も94.0%の高い率で落札されている。

さらに、その後の調べで日本道路公団発注の橋梁工事は、公団OBが主導的役割を果たすなど、官製談合の疑いが強まり、捜査の焦点は公団発注工事に移っている。

公団発注の橋梁工事では、逮捕された公団元理事で、横河ブリッジ顧問の神田創造容疑者が談合組織の頂点に君臨し、談合システム全体を長年にわたって取り仕切ってきた。

神田容疑者を支えてきたのが公団OBで組織する親睦団体の「かづら会」だ。かづら会に属する公団OBは、公団を訪問したり、公団の発注担当者と定期的な会合を開くなどして未公表の発注情報を事前に収集、これを神田容疑者が各工事についての受注先を決定して、各メーカーに割り振りを通知し、これを基に入札していた。

これまでの調べで、神田容疑者は受注予定業者を割り振った表を公団の現職理事に提示していたことが明らかになっている。これが事実とすれば公団は談合に暗黙の了承を行っていたことになり、官製談合が裏付けられる。

《レスポンス編集部》

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