このところのガソリン高でリセールバリューも落ち込み、人気に翳りを見せるSUV。しかし、NHTSAがSUVオーナーにとって明るいニュースを提供した。アメリカでの2004年度の自動車事故による死亡者統計が出され、SUVが他の車種に比べ安全であることが明らかになったのだ。
SUVの安全性については、ロールオーバーの危険性が高いなど否定的な意見もあったが、運転者の死亡率という具体的な数字で見るとその優位性は明らかだ。例えば100万台あたりの事故による同乗者の死亡数は、2003年の実績で乗用車が81人、ピックアップが116人に対しSUVは70人。
またドライバーの死亡数は、クルマのサイズ別に見ると、
ミニサイズカー:142
スモールカー:108
ミッドサイズカー:66
ラージカー:61
スモールピックアップ:124
ラージピックアップ:115
スモールSUV:75
ミッドサイズSUV:70
ラージSUV:64
……となり、どのカテゴリーでも大型車ほど死亡率は減少するが、特にSUVの死亡率が小さい事が分かる。また、道路安全保険機構(IIHS)も同様のデータを提供している。
クルマを買う要素は燃費だけではなく使い道、安全性、満足感など様々なものがある。今回の調査結果は果たしてアメリカで急激に進むSUV離れを少しは食い止める事ができるのだろうか?