社会的不安…バス横転で禁固5年の求刑

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今年4月、福島県猪苗代町内の磐越自動車道で、走行中の夜行高速バスを運転ミスが原因で横転させ、23人を死傷させたとして業務上過失致死傷罪に問われた50歳の男に対する論告求刑公判が14日、福島地裁会津支部で開かれた。検察側は同罪の最高量刑である禁固5年を求刑した。

問題の事故は4月28日の午前6時10分ごろに発生している。猪苗代町三ツ和付近の磐越自動車道上り線で、第1車線(走行車線)を走っていた近鉄バス運行の夜行高速バス「フォレスト号」が中央分離帯に衝突して横転。そのまま約50mに渡って滑走し、車外放出された3人が死亡。車内の乗客20人も重軽傷を負った。

事故の原因は49歳(当時)の運転手が、運転席の左側約94cmに位置するドリンクサービス用冷蔵庫のフタを閉めようと手を伸ばし、ハンドルに誤って触れたことだった。運転手は体を支えようと右手でハンドルを保持していたため、シートからずり落ちた際につかんでいたハンドルも左に引っ張られ、ハンドルがそれによって時計回り(右側)に動いたことで、バスは95km/hの速度を維持したまま中央分離帯に衝突していた。

14日に行われた論告求刑公判で検察側は、運転手がフタを閉める際に自らのシートベルトも外していたことを改めて指摘。「無謀かつ危険な運転行為であり、人命を預かる職業運転手としての自覚が欠如している。バス運転手の過失で起きた事故としては過去例がない悪質で重大な事故であり、公共交通機関への安全性に大きな不安を抱かせた。社会的不安は大きく、刑事責任は極めて重い」として、裁判所に対して業務上過失致死傷罪の最高量刑となる禁固を求刑した。

《石田真一》

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