2003年の第37回東京モーターショーでお目見えした水素ロータリー車『RX-8ハイドロジェンRE』が、水素とガソリンのバイフューエルに進化して再登場する。まもなくリース販売を開始することから、より実用に即した仕様となっている。
350MPa高圧水素タンクを1個増設し、水素搭載量を増やした。この改良で従来70km程度だった水素走行時の航続距離は、10-15モードベースで約100kmへと5割近く伸長。水素がなくなったときはガソリン走行に自動的に切り替わる。また、どっちの燃料を使うか、手動で任意に選択することもできる。
エンジンスペックは水素走行時が109ps/14.3kgm、ガソリン走行時はノーマルと同じ210ps/22.6kgmとなっている。トランスミッションは4速ATだ。
当面、リース販売でリサーチを行うことになる。リース料金は未定だが、「燃料電池車は80万から120万円。それよりは当然安くします」(技術研究所・内田浩康氏)とのこと。ラゲッジルームを水素タンクが完全に占拠するなど、ネガティブな要素も少なくないが、「この『RX-8ハイドロジェンRE』が町中を走り回ることで、水素燃料車というものがあるんだということを一般ユーザーに知ってもらうことが第一の目的」(内田氏)という。
また、スポーティな『RX-8』をベースとすることで、子供の関心を引き、ひいては環境意識の喚起につなげたいという思いもマツダにはある。ショー会場では試乗車も用意されるというRX-8ハイドロジェンRE。その走りには大いに興を惹かれるところだ。