日産ディーゼル、スーパーパワーキャパシターシステムを開発

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日産ディーゼル工業は、風力発電の電力安定化装置用電力貯蔵装置としてスーパーパワーキャパシターシステムを開発したと発表した。初号機を富士電機システムズに納入した。

富士電機システムズは日産ディーゼル工業と技術的連携の下に、貯蔵装置と電力安定化システムコントローラ、双方向コンバータなどと組み合わせ電力安定化装置として完成し性能試験を完了した。事業用風力発電所向けの電力安定化装置に電気二重層キャパシターを採用したのは世界で初めて。
 
電力貯蔵装置に電気二重層キャパシターを採用することで、他の二次電池と比較して、大出力を高効率で充放電できるのに加え、蓄電電力量が正確に把握できる。また、劣化が少なくて寿命が長く、メンテナンスし易いなどの特長があり、ライフサイクルコスト面でも有利な電力安定化装置を構築することができる。
 
風力発電電力安定化装置は、風力発電の導入制約要因の一つである出力変動に起因する周波数変動を緩和させるための装置で、風速や風向変動に伴う発電出力変動のうち、規定された出力変動周期成分のみを充放電することで、安定した電力を系統に送電する装置だ。
 
電気二重層キャパシターは、出力密度が高く、充放電サイクル寿命が極めて長いことなどから、高出力で高頻度充/放電を必要とする比較的短周期の安定化用として優れている。また、電気二重層キャパシターと他の二次電池とのハイブリッドシステムを構築することで、中・長周期を対象とした電力安定化装置の容量削減や長寿命化も可能となる。

今回販売したスーパーパワーキャパシターシステムは、中型ハイブリッドトラック6台分のキャパシターモジュールと、風力発電電力安定化装置用として開発したキャパシターシステムコントローラで構成されている。

長期にわたり充電と放電を高出力で連続して行うための長寿命設計技術や制御技術は自動車用スーパーパワーキャパシターシステムで培った技術をベースに開発した。このシステムで採用した新型セルは同社の独自開発した製品。

《レスポンス編集部》

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