【レクサスIS 創った人】その2 BMWでもメルセデスでもない独得の走り

自動車 ニューモデル 新型車
【レクサスIS 創った人】その2 BMWでもメルセデスでもない独得の走り
【レクサスIS 創った人】その2 BMWでもメルセデスでもない独得の走り 全 8 枚 拡大写真

「レクサス『IS』を開発するにあたって、あえてベンチマークとなるクルマは設定しませんでした。ベンチマークを設定すると、どうしてもそのクルマの方向性に近寄ってしまいますから」

「ISはレクサスの走りを象徴するモデルとして、理想を追い求めて開発を進めました。その結果、ライバルとされるクルマにはない、レクサスISならではの走りが実現できたと思っています」と語るのはレクサスISのチーフエンジニアの福里健さん。

実際にレクサスISを走らせてみると、福里さんの話している意味が理解できた。もっともパフォーマンスの高い、IS350バージョンSに乗ってワインディングを走ると、今まで感じることのなかったフィーリングに遭遇したのだ。

まず驚いたのは静粛性の高さ。ハイパフォーマンスセダンを売りにしているので、排気音を大き目に設定しているのかと思ったが、速度を上げても室内は静寂が保たれていた。また、18インチタイヤを装着している割には、乗り心地もハードではなく、高級セダンばりの快適性を実現していた。

それだけならば、ただの高級セダンになってしまうが、ISの優れているところはフットワークのよさだ。あまりにも静かなため、何気なくコーナーリングしてしまっていたのだが、その速度が意外にも高く、耳を澄ませばかすかにタイヤが鳴いている。ISは、それぐらいの高い速度域まで、まったく恐怖感を感じることなく、ワインディングを走ることができるのだ。

BMWならば、もっとドライバーに走りを意識させ、メルセデスならばそこまで速く走る気にはさせないだろう。この不安を感じさせずに速く走れる感覚は、確かにレクサスISならではのものだ。

福里さんは「ISは一部のウデのある人が乗って楽しいクルマではなく、普通の人が普通に乗って楽しめるクルマに仕上げています。静かで速いのが、レクサスのドライビングスタイルです」とコメント。確かにレクサスISは、トヨタの走りの方向性を高いレベルまで磨き上げ、ほかのプレミアムスポーツセダンにはない、独得の走りを手に入れている。(つづく)

《岡島裕二》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. スイスポ最終モデルの完全進化形! BLITZが手掛けた“走りと快適”の完熟セットアップPR
  2. これが最後のガソリンエンジンか!? BMW『X5 M』が歴代最強の700馬力オーバーに
  3. BMWの電動スクーター『CE 04』、3つの新デザインバリエーション発表
  4. 山陽道・福山SAにガシャポン専門店、中国地方初 7月18日オープン
  5. 「効き」の違いが分かる!プロが教えるLSDベストセッティング入門~カスタムHOW TO~
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. リチウムイオン電池の寿命を2倍に、矢崎総業、バインダフリー電極材料を開発
  2. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  3. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  4. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
  5. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
ランキングをもっと見る