三菱化学は自動車分野など向けの新規ポリマー材料開発で、山形大学と包括的な研究協力し、11月から本格的な研究をスタートさせた。
「これまでにも山形大学と付き合いがありましたが、山形大学は自動車周りの素材開発が得意なので、一緒にやろうとなったんです。それで、三菱化学から山形大に研究員を派遣し、研究資金も提供します」と三菱化学広報部。
山形大学は、開学以前の1913年の人造絹糸発明から近年の有機エレクトロ・ルミネッセンス・デバイスの研究・開発など、一貫して産学連携を進め、研究成果の事業化・実用化を目的とする研究を推進してきた。特に機能性高分子材料開発では世界をリードしている。
一方、三菱化学は今年4月から始まった中期3カ年計画「革新−Phase2」の中で、「自動車用ポリマー材料」を研究開発の重点対象と位置づけている。
今回、両社の考え方が一致して共同研究することになったわけだが、三菱化学広報部によれば、鋼板やガラスに変わる代替品など高次元の素材開発を目指すとのことだ。将来、ボディがポリマー材で覆われる日が来るかもしれない。