時効3日前に起訴…「信号は?」不起訴不当

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検察庁・徳島地検は22日、2000年11月に徳島県徳島市内で乗用車を運転中に死亡事故を起こしたとして、28歳の男を業務上過失致死罪で在宅起訴した。一旦は不起訴になったが、今年7月に徳島検察審査会が「不起訴不当」の議決を行ったため、再捜査していたという。

問題の事故は2000年11月25日の午後9時ごろに発生している。徳島市元町1丁目付近の国道192号線の交差点で、自転車に乗って道路を横断していた16歳(当時)の男子高校生が、28歳の男性が運転するクルマにはねられて死亡した。捜査を担当した警察は極めて早い段階で「自転車側の信号無視が原因」と判断。2001年12月に業務上過失致死で書類送検された加害者側は不起訴処分となった。

しかし、事故直後から「自転車側が青信号だった」との証言が寄せられ、不起訴処分に反発した遺族は現場の信号サイクルをコンピューター・グラフィックスで再現。これらを元にした鑑定書を付けた上で徳島検察審査会に対し、不起訴不当の申し立てを行っていた。

審査会では「事故を起こしたクルマが現場直前で車線変更を行って先行車を追い越したこと」を重視。「加害者が信号が黄色から赤に変わる直前で急加速を行い、交差点通過時には信号が赤に変わっていた可能性があること」と指摘。さらなる科学捜査の必要があると認め、不起訴不当の議決を今年7月下旬に決定した。

検察ではこれを受けて再捜査に着手。時効3日前となる22日に被告を在宅のまま業務上過失致死罪で起訴している。

《石田真一》

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