事故原因は直接衝突側にあり…不起訴不当

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2003年4月に大阪府大阪市平野区内で発生したバイクと乗用車2台が絡む多重衝突について、大阪第二検察審査会は14日、最初にバイクへ衝突した乗用車の運転者について、今月6日付けで不起訴不当の議決を行ったことを明らかにした。

大阪第二検察審査会によると、問題の事故は2003年4月25日に発生している。大阪市平野区内の市道で、44歳の男が運転する乗用車が前走するクルマを追い越そうと対向車線側に進出したところ、道路右側の駐車場から出てきたクルマと接触。その弾みでさらに前方を走っていた原付バイクと衝突し、このバイクを運転していた43歳の男性が死亡したというもの。

大阪地検は「駐車場から進出してきたクルマの運転手が安全確認を怠ったことが事故の主因」と判断。業務上過失致死罪に問われたが、直接バイクに衝突した男については昨年7月までに不起訴処分としていた。男性の遺族は「検察の判断には納得できない」として、検察審査会に不服の申し立てを行っていた。

同会では審査を続けてきたが、男が前走車を追い越そうと加速を続けていたことに着目。駐車場からクルマが出てくる直前には、制限速度を30km/h以上もオーバーしていたことが判明した。また、事故が起きた道路は“はみ出し禁止”の規制がなされていたが、男のクルマはセンターラインを越えて対向車線側に進出しており、この行為が右側の駐車場から出てきたクルマとの衝突につながった直接の原因と指摘。前走車のみを注視し、バイクの存在に気づいていなかったことも示した。

こうした判断材料から、同会は「速度超過やセンターラインオーバーが明らかに認められるにもかかわらず、駐車場から出てきた車の運転手の一方的な過失と判断した検察官の理由は疑問」という最終結論をまとめ、6日付けで不起訴不当の議決を行った。

《石田真一》

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