音楽を聴くことに注力した2代目のトヨタ『bB』。「トヨタ、ミュージックプレイヤー発売」とのコピーを付けてティザーサイトを展開したのは、20代男性へのプロモーションのためだ。「正直なことを言って、トヨタって若い人は得意ではありません」とする、トヨタ自動車の中澤次郎氏(宣伝部広告室第2グループ)にお話を伺った。
bBは、「メインユーザーは20代の男性を中心とした若い方で、とにかく個性を際だたせたクルマです。ほかのクルマにはない強烈な個性を持っています」と説明する。いわゆるコンパクト2BOXと呼ばれるカテゴリーに属し、1代目は、2000年2月に登場。今回は「音と光とまったりシート」というコンセプトを加え、モデルチェンジとなった。
モデルチェンジをするにあたり、同社では、ターゲットとする20代男性を集めて、リサーチを行った。「若い人たちにとってクルマは、街中でのチョイ乗りが中心で、中で音楽を聴いたり、友達や恋人との時間を楽しむ空間、だということが分かりました」としている。そのため、「『止まってなんぼ』というコンセプトで作りました」と話す。
しかし、先ほどのリサーチで「この層は、テレビをあまり見ないことが分かりました」との結果が出た。そのため、これまでのクルマと同じような、テレビ、新聞、雑誌、ラジオの4媒体を利用した広告展開では、なかなか目に触れられないのだ。
では、どこから情報を得ているのだろうか。「インターネット、口コミ情報を摂取しています」と言うのだ。
具体的には、テレビをかろうじて見る深夜帯に5秒間のティザーCMを流し、ウェブサイトに誘導するというものだ。「テレビは興味を持つきっかけです。『トヨタミュージックプレイヤー』って何だろうと思ってもらい、インターネットで検索してもらい、ウェブサイトで詳細な情報を知ってもらうという流れを作りました」とした。
さらに、口コミも活用する「彼らがよく出没する街のスポットであるHMVや渋谷のセンター街で広告を展開します。そこで口コミを広めて行きます」とアピールする。さらに、内装や外装をbBとそっくりにした巨大なテントを建てライブハウスにしたり、映画館でCMを流し、コンセプトである「音と光とまったりシート」を疑似体験してもらうという試みも計画されている。
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