デジタル時代のデザイン戦略---BMWバングル講演

自動車 ビジネス 企業動向
デジタル時代のデザイン戦略---BMWバングル講演
デジタル時代のデザイン戦略---BMWバングル講演 全 13 枚 拡大写真
2
  デザイナーの見本、進化するマドンナ

また、デザイナーが留意すべきは「停滞」である、ともバングル氏は指摘する。デザインが意味するもの、グローバルな中での位置づけ、そして機能。それらがトータルに表現できたと感じるとき、デザイナーには達成感がある。しかしその達成感ゆえに、前進をやめてしまうことこそ、デザイナーがもっとも避けなければならない傾向だ、と氏は強調するのだ。

「例えばマドンナが良い例だ。マドンナは彼女自身がすぐれたブランドとなった。そして過去20年間、マドンナは変化し、進化し続けている。我々も同様に、人気があるからといってそこで停滞することは許されない」

BMWにとって、ひとつの達成はロードスターZ4である。美しく複雑なフォルム、優れた機能性、そしてグローバルに受け入れられるデザイン。それらの結晶としてZ4は生まれた。しかしデザイナ−はそこで満足すべきではない、さらに新たなチャレンジに取り組む必要がある、と氏は言う。

氏にとってデザインとはすなわち「ビジュアルな読み取り能力」である。デザインで表現したことを、見た人がクリアに読み取ることができる。デザインによって時代のメッセージを伝え、それが人類共通の言葉となる。それこそがデザイナーが目指すべき地点である。

また、時代との連動という意味から、カーデザインは決して孤立したものではなく、他のクルマのデザイン、建築など他のデザインとの関連性の中でこそ、初めて時代を読み解く文字となることができる、とも氏は語る。

  お国柄よりパーソナリティ
2
  デザイナーの見本、進化するマドンナ
  プロのデザイナーはパン職人
  1. «
  2. 1
  3. 2
  4. 3
  5. 続きを読む

《Sachiko Hijikata, US editor》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
  2. メルセデスベンツの主力SUV『GLC』、新型を9月に世界初公開へ
  3. カワサキ『Ninja ZX-25RR』を日本初導入、価格は105万2700円 スタンダード版「25R」は廃止
  4. 三菱『パジェロ』7年ぶり日本復活か!? 日産 パトロール 派生モデルの可能性も
  5. その名の通り1000馬力! 新型スーパーカー『ブラバス1000』発表、AMG GTのPHEVをさらに強化
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
ランキングをもっと見る