朝刊から気になるニュース、気になる自動車関連記事をピックアップ、その内幕を分析するマスコミクルージング(原則として朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版を対象にチェック)。
2006年1月11日付
●パジェロ、ディオン 三菱自生産中止を検討(読売・2面)
●F1スーパーアグリ方針 琢磨以外も日本人(読売・17面)
●スライドドア 閉まる力2倍 ミニバンなど重大事故の可能性 国民生活センター(読売・34面)
●自賠責保険料 4月に値上げ、自家用車で3%程度(朝日・3面)
●日本車、南米市場に狙いサッカー熱に乗れ、大会スポンサーで宣伝(朝日・12面)
●北米自動車ショー 日本3社 中・小型車で新車(朝日・13面)
●トラクター架空注文、転売容疑、三菱ふそう販売元社員を逮捕、神奈川県警(朝日・35面)
●「GM、相当苦しいのではないか」奥田会長「いい車出てこない」(毎日・8面)
●GM副社長、「4年後に燃料電池車」つなぎ役ハイブリッド、12モデル.米で販売(産経・8面)
●ビッグ3の北米販売台数 5年で173万台減(産経・8面)
●北米自動車ショー 攻めるトヨタ カムリでもハイブリッド(東京・8面)
●インドリスク顕在化、スト拡大、トヨタ「戦略変更ない」(東京・8面)
●免許証IC化 来年から導入、都と7府県(東京・26面)
●BMW、ベンツ抜く、昨年の乗用車販売(日経・13面)
ひとくちコメント
「GMは相当苦しいのでないか」---日本経団連の奥田碩会長(トヨタ自動車会長)の発言が波紋を呼んでいる。きょうの毎日などが定例会見の内容を取り上げている。
それによると、奥田会長は、「外から見ている限りでは、シェアは落ちているし、いいクルマも出てこない。金融子会社も売りに出したが結局売れなかった」と指摘。さらに、「ガソリン価格が上がったり、従業員の年金負担が増えた」とGMが苦境に陥った原因を分析。
ただし、GMが経営破たんするかどうかについては「自動車は米国の象徴的な産業、苦しくなれば共和党政権といえども放っておかないと思う」と、最終的には米政府が支援するとの見方を示したという。
奥田会長は“財界総理”の立場とはいえ、競合会社の経営状態を分析するのも異例のことだが、自動車業界の関係者の間では「提携先のスズキ株などの売却も時間の問題」という見方もある。投資家にとってもGMの動きから目が離せない。(福田俊之)