2008年より米国の燃費表示が厳格に

エコカー 燃費

ガソリン価格高騰から、これまであまり考えて来られなかった燃費について、多くのアメリカ人が「クルマを買う際に参考にする」と答えるようになった。

そんな中、メーカーが提示する燃費は実際のものとは10−15%のへだたりがある、と消費者団体からの指摘が相次ぎ、米環境保護局(EPA)では、2008年モデルより「実際の道路状況、運転にもとづく燃費表示を義務づける」と発表した。

これが実施されると、現在の燃費は市街地走行で10−20%、高速走行で5−15%程度下がることになる。もっとも影響を受けるのはハイブリッドで、20−30%もの燃費下落が予想されている。

EPAの現行の燃費測定法が制定されたのは1985年。それから20年が経ち、渋滞の悪化やエアコン搭載の普及などで現実的な燃費測定ではなくなっている、との指摘は以前からあった。たとえばEPAが行っているのは気温が20度Cほど、最高速度60マイル/h(96km/h)、平均速度48マイル/h(77km/h)という設定での風洞での測定だ。

今回変更となるのは、最高速が80マイル/h(128km/h)前後となり、急ブレーキ、急発進なども加え、渋滞状況も作り出し、エアコンをつけた状態で、さらに寒冷地での走行も参考に含める、など。

しかしアメリカ政府はメーカーごとの燃費総量規制(CAFE)を導入しており、EPAの燃費基準が厳しくなることでメーカーによっては新たに低燃費のクルマを作り出す必要も生じそうだ。

《Sachiko Hijikata, US editor》

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