【ジャガーXK テクノロジーリポート】先進のオールアルミボディ

自動車 ニューモデル 新型車
【ジャガーXK テクノロジーリポート】先進のオールアルミボディ
【ジャガーXK テクノロジーリポート】先進のオールアルミボディ 全 5 枚 拡大写真

2005年の年頭に開催されたデトロイト・モーターショーにジャガーが出展した“アドバンスド・ライトウエイトクーペ”。その流麗なプロポーションをほぼ忠実に再現させたカタチでのデビューとなったのが、9月のフランクフルト・ショーでアンべイルされ2006年早々にもリリース予定とされる“生産型”の新型『XK』だ。

チーフデザイナーであるイアン・カラム氏をして「ジャガーのスポーツ・モデルのアイコン的存在であり、スポーツカーとGTカーの融合を目指した」というこのモデルは、そんな美しいスタイリングとともに、冒頭のショーモデルの名称も暗示をしたように、リベットとエポキシ樹脂接着剤を用いて巧みに接合されたボディシェルを初めとするオールアルミ構造がもたらす際立った軽量ぶりが大きな特徴。英国で開催されたこのモデルのプロダクト・セミナーでは、担当エンジニア氏が開口一番「従来型に比べるとクーペでおよそ5%、コンバーチブルでは8%も軽くできる」と誇らしげに語ってくれた。実際、現行モデルとボディサイズはほぼ同等ながら、クーペの重量は1595kgに収まるという。現在の『XK8クーペ』の重量は1685kgと発表されているから、新型はじつに90kgもの“減量”を実現したという計算だ。

ところでオールアルミ製ボディというと、すでにジャガーではサルーンである『XJ』でそれを実現させていることが知られている。となると、「それでは新しいXKの構造は、そのXJの“クーペ版”ね」とついそんな風にも考えたくなってしまうもの。しかし実際にはXKはそのリベット接合や接着の方法がXJよりもさらに進化。それもあって「組み立てのラインもXKとは別になる」という。

ちなみに、そんな新しいXKが組み立てられる英国はバーミンガムにあるキャッスル・プロムウィッチの工場にはいわゆるベルトコンベアは存在せず、フロア全体が必要な部品台車を載せたまま担当ワーカーの間を移動して行くというデザイン。見ればまるで住宅のフローリングのように美しいウッド製の移動式フロアは「ダメージを受けた部分だけ交換もできるので合理的なデザイン」という。なるほど、生粋のプレミアム・モデルである新型XKは、その生産のラインもプレミアム(!?)なのである。(つづく)

《河村康彦》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 車内が即ネット空間に! 新型USB型Wi-Fiルーターがドライブを変える[特選カーアクセサリー名鑑]
  2. 狭い道! 制限1.9mだが何かがおかしい…東京都小金井市
  3. トヨタの新型EV『アーバンクルーザー』をくまなくチェック!…詳細画像記事ベスト5 2025年上期
  4. ついに「パジェロ」の名前が日本復活!? 三菱の新型SUV、デザイン&スペックを大予想!
  5. 狭い道! 制限1.3m、通れる車がなくなった都市計画?…東京都世田谷区
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る