ネット家電時代のカーセキュリティ

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ETCやオーディオ機器との融合、カーテレマティクス、ITS、通信モジュールによる携帯電話を利用した各種のサービスなど、カーナビが自動車ITのプラットフォーム化している。このことはセキュリティについて新たな側面を生じさせている。

道案内のツールから、道路やSSでの決済、安全運転のサポート、娯楽まで、カーナビを中心に情報ネットワークが構築されつつある。盗難防止や位置情報追跡のようなセキュリティ機能も高度になった。そのいっぽうで、カーナビという“プラットフォームを守る”セキュリティが必要になってくるのだ。

たとえば、携帯電話は独自のネットワークを構築しており、インターネットに蔓延するウィルスとは無縁と思われてきた。しかし、携帯電話では専用OSだったものがシンビアンOSという標準的なプラットフォームの採用が進んでおり、Bluetooth(ブルートゥース)ネットワークによるウィルス感染も報告されている。

カーナビでもWindows CEなど共通プラットフォームの採用が進み、Bluetooth対応機種が増えてきているので、同様の問題が指摘されている。カーナビがウィルスに感染する危険性があるのだ。いまのところ実際の被害は報告されていないが、製品を設計・供給する側は、この問題を無視していい状態ではない。

ネットワーク機器としてのカーナビや通信モジュールのセキュリティ対策、フローティングカーのプライバシー保護、カーテレマティクスユーザーの個人情報保護、考慮すべき事柄はいくらでもある。

では、エンジニアやデザイナーはどうすればよいのか。実はこの問題はコンピュータやインターネットでは古くから研究されているので、対応も単純である。過去のセキュリティ関連の文献や最新の事例研究、調査データなどを丹念に調べ、備えを怠らないことだ。

単純だが、企業においてセキュリティ案件はコスト要因ばかり強調されるため、一番難しいことかもしれない。しかし、セキュリティには王道はない。地道なスキルアップしかないのだ。

セキュリティ最前線についてもっと詳しく
http://cms.rbbtoday.com/archives/cat8/index.html

《中尾真二》

テクノロジージャーナリスト・ライター  中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。現在はWebメディアを中心に取材・執筆活動を展開。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から利用し、ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。エレクトロニクス、コンピュータのバックグラウンドを活かし、自動車業界についてもテクノロジーを中心に取材活動を行う。

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