ジュネーブモーターショー開催国のあるスイスはイタリアの隣ということで、大手車両メーカーだけでなく、デザイン工房であるカロッツェリアのスタンドも驚くほど充実している。とくに近年、トリノモーターショーが休止されてからその傾向が強い。
ピニンファリーナではワールドプレミアとなったフェラーリ『599GTBフィオラーノ』をはじめ、アルファロメオ『スパイダー』、三菱『コルトCZC』、ボルボ『C70』が展示されている。フェラーリを除く3台のカブリオレは、高級感漂うマットシルバーカラーに車体色を統一され、ピニンファリーナデザインの褪せない輝きを表現している。
その隣ではイタルデザインがブースを構え、ジウジアーロのキャリア50周年を記念したフェラーリ『GG50』、スズキ、フィアットと共同開発したクロスオーバーのフィアット『セディッチ』、同じくフィアット『プント』が展示され、多様性のあるイタリアンデザインをアピールしていた。
その他にもベルトーネやフィオラバンティなど世界有数のデザイナー率いるカロッツェリアがブースを構ており、あのフェラーリ会長ルカ・モンテゼモーロがわざわざひとつひとつのカロッツェリアブースを訪問するほど、イタリア、そして世界の自動車デザインにとってカロッツェリアが与えるインパクトは大きいのである。