警視庁は21日、自動車NOx・PM法による排出ガス規制から逃れ、既存の車両を使い続ける目的で規制対象区域外を使用拠点と偽る「車庫飛ばし」を行っていた建築業者を摘発。11人を電磁的公正証書原本不実記録などの疑いで逮捕した。
警視庁・交通捜査課によると、今回逮捕された11人は自動車NOx・PM法による排出ガス規制から逃れ、既存の車両を使い続ける目的で、同法の規制対象外となる東京都桧原村や山梨県都留市に使用の拠点を移したと偽り、虚偽の車庫登録を行っていた疑いがもたれている。実際には東京都内の規制対象となる場所で日常的に使われていた。
こうした情報はトラック運転手同士が使う無線によって交換。「○○はまだいけそうだ」、「あそこは甘い」などの情報をやり取りし、これを聞いたことで虚偽登録に走った者もいた。桧原村では最近になって使用拠点の移転が相次ぎ、交通量は増えていないにも関わらず、数百台の登録があり、こうしたことからも発覚したという。
逮捕された11人は取り調べの際、口を揃えたように「古い車両を代替するカネがない」、「景気が悪くて排出ガス規制に対応した新車が買えない」などと話していたという。