マツダは、広島県内の産学官共同開発を通じて、自動車内装部品に使用できる外観品質や強度や耐熱性を持ち、射出成形の可能な、植物原料のプラスチック(バイオプラスチック)の開発に自動車業界で初めて成功したと発表した。
バイオプラスチックは植物を原料としたカーボンニュートラルな材料で、化石資源の使用を減らせるためCO2の排出を削減できる。
新開発のバイオプラスチックの特長は、現在、電化製品等に使われているバイオプラスチックと比べ強度(耐衝撃性)が約3倍、耐熱性が25%も向上している点だ。また、原料の製造過程で植物に含まれているでんぷんと糖質の発酵を利用し、代表的な石油系プラスチックのポリプロピレンと比べ30%程度使用するエネルギーを減らせるとともに、剛性が高いため部品を薄く成形でき、原料も節約できる。
さらに、自動車部品の生産に多用されている射出成形機で製造できるため、量産性にも優れている。マツダは、数年後の商品への採用を目指し、研究開発を続けるとしている。