朝刊から気になるニュース、気になる自動車関連記事をピックアップ、その内幕を分析するマスコミクルージング(原則として朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版を対象にチェック)。
2006年5月19日付
●自動車工業会新会長に張氏「貿易摩擦は最重要課題」(読売・10面)
●奥田会長、日中修復に意欲、経団連会長退任会見(読売・11面)
●奥田経団連、変容の4年(下)抜擢の意味、提言重ね技術立国を(朝日・9面)
●人気スクーターキー装置に不備、スズキがリコール(朝日・33面)
●上手に運転、ガソリン節約(産経・19面)
●この人:日本自動車工業会会長に就任した張冨士夫さん。リーディング産業の責任と役割を果たしたい(東京・3面)
●道路特定財源の一般化論議、自動車取得税焦点に(東京・8面)
●トヨタ、北米に2工場、09年同時建設で摩擦回避(東京・8面)
●ミレア、日新火災の全株取得、上場廃止へ 年内メド中小営業強化(日経・1面)
●変わる中国自動車地図(上):省エネ、政府が後押し(日経・8面)
●自動車メーカー、鉄鋼大手けん制「まずコスト吸収努力を」(日経・13面)
●日産の中国合弁総裁「商用車輸出 今年は1万台」(日経・13面)
●ホンダの逆襲(下):「孤高」脱し技術を共有(日経・13面)
●自動車のエコ燃料10%に、環境省、税優遇など活用 2030年までのシェア目標(日経・17面)
ひとくちコメント
「慣れるまではこちら(自工会)の仕事の方に全力投球します」---。昨日、日本自動車工業会の新会長に就任した張冨士夫・トヨタ自動車副会長は、総会後の懇親パーティの会場で、筆者にこう語った。「貿易摩擦は最重要課題」(読売)など、きょうの各紙にも就任会見の内容を大きく取り上げている。
6月末にはトヨタの会長職、さらに、ソニーの社外取締役などに就任することも内定しており、多忙極まるスケジュールをこなすことになる。だが、トレードマークの笑顔の中にもリーディング産業のトップとしての責任と役割を果たしたいという決意が読み取れる。
一方、この日は、日本経団連会長を退任(正式には来週24日)する奥田碩・トヨタ自動車会長の「最後の記者会見」も行われ、奥田会長は4年間の任期を「70−80点」と自己採点したという。それにしても、同時会見の演出はトヨタならではの広報戦略である。