ホンダは、植物を原料に使った自動車用内装用の表皮材、バイオファブリックの開発に成功したと発表した。新型燃料電池に採用するほか、09年モデルの新型車から順次採用していく。
植物は成長する際に二酸化炭素を吸収するため、素材として活用すると、廃棄の際に焼却処分しても地球規模での二酸化炭素排出の増加につながらないという利点がある。しかし、これまでは耐久性や風合いの面で問題があり、自動車用の素材としての実用化が難しかった。
ホンダが開発したバイオファブリックは、ソフトで滑らかな風合いを実現。耐久性や、長年の使用でも色あせない耐光性を確保することに成功した。
原材料は、とうもろこしから製造されるプロバンジオールという物質と、石油からつくられる、ポリプロピレンテレフタレートというポリエステル素材を使った。
シート表皮材のほか、ドアやルーフなどの表皮、フロアマット材としても活用でき、これらを採用した新型燃料電池車を、3年以内に発売する。