日産自動車とスズキは、両社の事業協力関係の拡大について合意したと発表した。
これまでのスズキ製軽乗用車の日産へのOEM(相手先ブランドによる生産)供給や、日産の関係会社であるジヤトコを通じた自動変速機のスズキへの供給などに加え、新たに日産のミニバンのスズキへのOEM供給など、3項目に関する事業協力について検討を進めていくことで合意した。
新たな協力として、2006年末から、日産がスズキにミニバンを、スズキが日産に新たな軽乗用車をそれぞれOEM供給する。また、2008年から、日産がスズキに主に北米向けの小型ピックアップトラックを、スズキが日産に主に欧州向けにAセグメントの新型車をそれぞれOEM供給する。
さらに、今後成長が期待される市場で、両社の生産拠点を活用して相互に車両生産を行う。まず、スズキのインド工場で開始する予定だ。
日産の志賀俊之最高執行責任者は「今回の合意は、これまでのスズキとの事業協力関係を通じて、相互利益の最大化に向け築きあげてきた強固な信頼関係の賜物で、今回の事業協力の拡大は、中期経営計画『日産バリューアップ』で取り組んでいる、新規セグメントへの参入及び更なるグローバルでのビジネス拡大への布石となる」としている。
スズキは、日産とのこれまでの事業協力関係をさらに拡大し、新たなOEM供給により国内外の生産拠点での量産効果を高める。加えて、新しい分野での商品ラインアップを拡充する事で、「スズキ中期5カ年計画」の達成を目指すとしている。