気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2006年6月9日付
●株1万5000円割れ、米景気不安、市場に暗雲(読売・3面)
●トヨタ、24年ぶりに取締役報酬引き上げ(読売・10面)
●シートベルト 後部座席にも 検察庁、着用率5割へ指示(産経・29面)
●トヨタの世界、第2部「創業のこころ」三河武士 ぶれない下請け企業群(東京・8面)
●ヤナセGM車販売店、7割減 ベンツに順次切り替え(日経・11面)
ひとくちコメント
日産自動車などに次いでトヨタ自動車の役員報酬総額も明らかになった。きょうの各紙が取り上げているが、トヨタが2005年度に対象取締役26人に支払った報酬総額は9億4000万円で、1人平均約3600万円。先に公表した日産自動車の役員報酬総額は、単純平均で1人約2億3000万円(計約25億3000万円)で、大きな格差がある。
また、トヨタでは今後、取締役に支払う月額報酬合計額の上限を、現在の「1億3000万円」から「2億円」に約5割近く引き上げる方針を決めた。単純計算で1人平均の上限が500万円から約770万円に上がる。今月23日の株主総会に提案し、実施するという。経済情勢が変化したことや、退職慰労金を廃止するため、その相当分を引き上げる。
トヨタが役員報酬の上限を引き上げるのは実に24年ぶりのこと。「トヨタは儲けることは得意でも使うことは不得手」と言われるが、それにしても、儲け“世界一”の重役としては控え目の報酬である。