横浜ゴム、エアバスからプリプレグの認証を取得
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プリプレグは、カーボンやガラスなどの織布に熱硬化樹脂を含浸させたシート状のもので、これを何枚か重ねて成型し、加熱硬化させることで、軽くて強いFRP(繊維強化プラスチック)の成型物となる。
今回、A380のフェアリング向けに開発したのはカーボン繊維にエポキシ樹脂を含浸させたプリプレグ。フェアリングは空気抵抗を減らすため、主翼の付け根の下面に取り付ける流線型の覆いで、A380用はハニカムをFRPの板ではさんだサンドイッチ構造のパネルを採用している。
A380向けに開発したプリプレグは、樹脂を溶かすために使用される有機溶剤が不要で、環境への付加を低減できる。また、ハニカムコアの両面にFRPを貼る際、接着剤を使わず加熱・加圧するだけで接着できる。工程が減るため生産性の向上が図れる。
横浜ゴムはタイヤメーカーであるとともに、FRP、ゴム、金属などを使った航空機用部品を製造している。すでにA380向けには飲料水用のウォータータンク、トイレ用浄化槽のウエストタンクを独占供給している。今後は、フェアリング以外のプリプレグ認証取得にも積極的に活動していく。
《レスポンス編集部》