三菱自動車は、2010年度に向けた同社の環境への取り組み計画「環境行動計画2010」を発表した。
これは従来推進してきた「環境サステナビリティプラン」に続く計画で、既に今年度からこの計画に基づく活動を開始している。同社は計画を推進することによって、環境との共生と、企業の再生・成長との両立を図り、持続可能な社会の構築への寄与を図る。
三菱自動車では、2002年度から昨年度まで、「環境サステナビリティプラン」に基づき、環境に対する取り組みを進め、乗用車用エンジンラインナップの刷新やCVTの採用拡大などによる燃費向上・排出ガス低減、水性塗装設備の導入による生産現場でのVOC(揮発性有機化合物)低減、自動車リサイクル法への着実な対応などを展開してきた。
「環境行動計画2010」では、これらの成果に加えて、昨年2月発効の京都議定書や日米欧等での環境規制強化など最新の国際情勢も踏まえて、「環境マネジメント」「地球温暖化防止」「環境汚染防止」「リサイクル・省資源」の4つの分野で従来の計画を見直した。また、脱石油の観点から、新たに資源・エネルギー対策も取り入れたものとした。
環境マネジメントでは 海外を含む非生産関連会社にも環境マネジメントシステムの適用を拡大し、グローバルな連結環境マネジメント体制を構築する。
地球温暖化防止では、燃費向上に関して、2010年国内燃費基準の2007年度前倒し達成を目指すとともに、クリーンディーゼルエンジンや高効率トランスミッションなどの次世代基幹技術の開発を推進する。また、エネルギー多様化への対応として、エタノール等のバイオ燃料対応技術の実用化を進めるほか、独自の植物由来樹脂技術「グリーンプラスチック」の研究開発を進め、順次製品化する。
環境汚染防止では地球温暖化防止・脱石油という観点からも、次世代電気自動車の市場投入を目指し、研究開発を促進する。
そしてリサイクル・省資源として、リサイクル容易化設計を推進するとともに、全部再資源化*等の一層の推進を図り、シュレッダーダストの処理コスト低減と高リサイクル率(2015年規制値の前倒し達成)の両立を目指す。