【新聞ウォッチ】パロマ事故で消えたトヨタ「欠陥放置」報道

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朝刊から気になるニュース、気になる自動車関連記事をピックアップ、その内幕を分析するマスコミクルージング(原則として朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版を対象にチェック)。

2006年7月19日付

●パロマ事故 27件死者20人に 品質劣化も認める、製造責任認め謝罪(読売・1面)

●日産・ルノー、GM提携協議 各社に効果検討チーム、結果は可否の判断材料に(読売・8面)

●「カローラ」など12車種リコール、トヨタ、計27万台(読売・34面)

●GMへ出資検討、日産にリスクも、財務体質悪化に懸念(毎日・9面)

●他メーカーと提携排除せずGM会長言及(毎日・9面)

●走り始めた巨象 インド自動車事情(下):競争激化 安さ“脱皮”変わる売れ筋(東京・8面)

●ゼロ金利解除の週明け市場、円一時117円台 東証400円下落(東京・9面)

●「日産・ルノー以外とも」、「トヨタとは交渉せず」GM会長(日経・9面)

●日産、中国で小型トラック2008年にも生産、自社ブランド投入(日経・11面)

ひとくちコメント

次々と発覚する新事実に、パロマの小林弘明社長は「認識が甘かった」とようやく謝罪し、父親の小林敏宏・パロマ工業社長もは辞任の意向を表明した。きょうの読売、朝日、毎日が1面トップで報じたほか、各紙に「お詫び」の全面広告を掲載している。

パロマ工業製のガス瞬間湯沸かし器で一酸化炭素中毒事故が相次いだ問題で、同社と親会社のパロマは、経済産業省が公表した17件とは別に10件の事故があったと発表。事故は計27件、死者は計20人になった。

パロマ側は、安全装置の不正改造が事故原因としていたが、機器の老朽化による事故があったことや、会社トップも15年前から事故発生を知っていたことを明らかにし、自社の責任を認めたという。

パロマの本社は名古屋市。折りも折、先週はトヨタ自動車がRVの一部装置に強度不足と知りながら、リコールを怠ったとして、品質保証部長らが書類送検された。きのうは「カローラ」など12車種、計27万台をリコールしたが、社会面の片隅に小さく報道されただけである。

多くの犠牲者を出したパロマ事故と程度の差はあるが、トヨタ側からは経過説明の会見がないまま、週明けからトヨタの欠陥放置の記事が紙面から消えたのも不思議である。

《福田俊之》

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