原油1バレルの価格が70ドルを超し、世界的な石油高によるインフレ懸念が高まる中、エクソンモービル社が今年の第2四半期で昨年比36%増の103億6000万ドルの経常利益を挙げたことが明らかになった。これはアメリカ企業全体としても四半期決算での史上2番目となる記録だ。
業界アナリストらは、原油価格が今後も高値での移動を続ければ、エクソンの利益はさらに上昇する、と見ている。
もちろん利益を上乗せしたのはエクソンだけではない。ロイヤルダッチシェルは昨年比40%増の73億2000万ドル、BPは30%増の73億ドル、コノコ・フィリップスは65%増の51億8000万ドルの利益を計上している。
昨年、同様にエクソンが史上最高の利益を計上した際、米国連邦議会はエクソン会長を公聴会に呼び出し、ガソリン価格の吊り上げ疑惑を追及したが、結局は不問となった。この時エクソンは「我が社では資本設備の充実に49億ドルを費やしており、この数字は昨年比で8%増となっている。利益は社会に還元している」と主張した。
議会では今後もメジャー石油会社に対し、利益からより多くをインフラ整備などに回すべきだ、と指導していく予定というが、消費者の不満は収まりそうにない。