【インプレ'05】両角岳彦 プジョー『407』 いま日本で買える最良の実用車

試乗記 国産車
【インプレ'05】両角岳彦 プジョー『407』 いま日本で買える最良の実用車
【インプレ'05】両角岳彦 プジョー『407』 いま日本で買える最良の実用車 全 1 枚 拡大写真

「定番の乗用車」が欲しい人には、今の日本で手に入る最良の存在。居住空間を核としたパッケージングは定石を外さず。

そして何よりもフロントサスペンションの“革新”。ハイマウントアッパーアームのダブルウイッシュボーンを基本に「転舵軸」を車輪内に実存させる設計。それによって「タイヤ接地面の中に手が入る」感覚のステアフィールと、微舵が素直に効くライントレースが実現された。

かつてメルセデス・ベンツが体現し、しかし失われたていた「最良の実用車」の動質が、洗練されて戻ってきた印象であり、クルマと対話しつつ長距離を走り切ることができ、しかも疲労感は少ない。なおリアサスはダンパーを内傾させすぎ、わずかな横揺れが顔を出しがちだが許容レベル。

ただし、この話は2.2に限って、であり、日本製可変ダンパーを組み込む3.0では、よき素質が実感できないほど足が突っ張ってしまう。車体剛性まで考えると、推奨車種は2.2セダン。ワゴンでも悪くはないけれど。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★☆
インテリア/居住性:★★★★☆
パワーソース:★★★☆☆
フットワーク:★★★★☆
オススメ度:★★★★☆

両角岳彦|自動車評論家
1951年長野県松本市生まれ。モノごころついた時からクルマが好き。大学・大学院と自動車工学を修め、自動車専門誌を経て独立。自動車の工業製品としての本質を追究した評論活動を行なっている。

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