【D視点】フォード マスタング…ハッピーな青春の車

自動車 ニューモデル 新型車
【D視点】フォード マスタング…ハッピーな青春の車
【D視点】フォード マスタング…ハッピーな青春の車 全 14 枚 拡大写真
2
 好景気が似合う車

時代を通してフォードの代表車種としては『T型フォード』が大量生産の草分けとして知られるが、クルマファンにとってはマスタングを「一押し」ということになる。戦中派だけではなく今どきの若者にも特別な存在になりつつある。しかし、そのイメージは初代に集中している。

マスタングは1964年4月にクーペとコンバーチブルの2車型で初代が誕生する。翌年からファストバック、1969年には「マッハ1」が加わる。途中、カーレーサーのシェルビーと組んだハイパワーモデル「GT350」や「GT500」での話題作りと数度のデザイン変更で人気を持続させ、1970年までの生産数は実に250万台強にも達するビッグヒットとなる。アメリカ経済が活性化していた「黄金の60年代」のエピソードの一つでもある。

1971年に3代目が誕生する。先代の継承デザインだが、サイズは拡大され、初代のスポーツカー的なイメージからグランドツーリストに変身してしまう。1974年に誕生した4代目は、スタグフレーションと2度のオイルショックの影響で、全長は一気に33cm短縮されネーミングも『マスタングII』となる。初代のデザインイメージを残す努力はうかがわれるが、並のスポーティーカーとなってしまう。以降、5代目、6代目と続くが、暗中模索の状態でマスタングの魅力を再現することは出来なかった。

今回、2代目以降で初代を最も意識した7代目が誕生する。両モデルとも、アメリカの好景気の時期に生まれたのは偶然ではなかろう。マスタングは好景気が似合うクルマなのだから。

  1. «
  2. 1
  3. 2
  4. 3
  5. 続きを読む

《松井孝晏》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 車検NGの落とし穴!? シート交換で絶対に知っておくべき新ルール~カスタムHOW TO~
  2. Uber Taxi、埼玉県で初のサービス開始…千葉県でも大幅エリア拡大
  3. 次期BMW『X5』の車内を激写! メーターパネル廃止、全く新しいパノラミックiDriveディスプレイを搭載
  4. これで公道走行可能だと? BMW『M2 トラック・パッケージ』がニュルに出現!
  5. 21車種・64万台超、トヨタ自動車の大規模リコールに注目集まる…7月掲載のリコール記事ランキング
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
ランキングをもっと見る