日本ではSUV系のモデルはあまり売れなくなっているのが実情だが、世界的にはよく売れているのでメーカー各社は引き続きSUVを作っている。
『エアトレック』がフルモデルチェンジした『アウトランダー』も世界市場を意識して作られたクルマだ。それだけに、ボディの全幅が1800mmに達して大きいのは、日本での使い勝手を考えると歓迎できない。世界標準といえるサイズかも知れないが、日本向きではないといっておこう。
ボディサイズが大きく、重量も1600kgに達して重い割にはアウトランダーの走りは悪くない。搭載エンジンはダイムラー・クライスラーやヒュンダイと共同開発した直4・2.4リッターで、125kW/226Nmのパワー&トルクはクラスでもまずまずの実力。ボディの重さを苦にしない走りを実現する。
走りが全体に軽快な印象を与えるのは、ルーフパネルにアルミを使うなどの工夫も貢献している。スポーツモード付きの電子制御ATもよい。
■5つ星評価
パッケージング:★★★☆☆
インテリア/居住性:★★★★☆
パワーソース:★★★★☆
フットワーク:★★★★☆
オススメ度:★★★☆☆
松下 宏| 自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。