三菱自動車の新型『eKワゴン』にはパワースライドドア(電動スライドドア)のモデルが設定されている。電動スライドドアは乗降性に優れているが、そのぶん犠牲になっているところも少々ある。
まず、もっとも大きなところでは窓が開かないことだろう。左後ろのスライドドアの窓はインナーレールが内蔵されることもあり、はめ殺しになっている。さらにドア内側のアームレストも付かない。
ほかにもスライドドア側の左足もとスペースが若干高くなっていたり、Bピラーの上部がスライドドアのアームを内蔵するために膨らんでいる。サイドシルの高さも約20mmほど高くなっているが、これらはそれほど気になるレベルではない。
一番残念なのは給油口が左側にあるので、給油中はスライドドアを開けられないことだ。ほかのデメリットは軽自動車のサイズとの兼ね合いで、仕方ないといえるが、給油口の位置は完全に設計上の都合といえる。
当然、開発サイドも不便はわかっていたようだが、プラットフォームを先代から流用しているため、給油口を右側に移すことがコスト的に難しかったそうだ。
スライドドアは非常に便利だが、購入検討の際は、このあたりのデメリットも事前に確認しておいたほうがいいだろう。