伊フィアット・オートは20日、トルコ工場で生産開始する新型車『リネア』の概要を発表した。11月2日に開幕するイスタンブール・モーターショーで公開する。
リネア=Lineaとはイタリア語で「ライン」の意味。Cセグメントに属する3ボックスボディは、『グランデプント』のイメージを強く継承している。
実寸は全長4.56×全幅1.73×全高1.5(m)で、グランデプントよりそれぞれわずかに大きい。トランク容量は500リットルを確保している。エンジンはガソリンとディーゼルで、変速機もマニュアル、AT双方が用意される。
2007年中頃には、ヨーロッパ市場でも発売開始される見込みだ。
生産を担当するトルコ工場は、フィアットが世界9カ国に展開する生産拠点のひとつ。現地企業との合弁で1971年に操業を開始した。以来、主としてイタリアで生産終了したモデルを現地や周辺諸国向けに生産してきたが、近年はマルチパーパスカー『ドブロ』を欧州市場にも供給している。もし将来トルコがEU加盟を果たした場合、より重要な拠点となる可能性は高い。
なおフィアットは、リネアをトルコ工場以外でも生産することを予定している。それが実現すれば、欧州では「安くても、スタイルは……」と評判は散々だった従来のワールドカー『パリオ』の印象を覆すことになりそうだ。